両国関係者 フォーラム、交流会で強調
第1回「日中観光代表者フォーラム」の開催を前に、「日中観光交流の夕べ」が3日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で開かれた。フォーラムに参加する日中両国の関係者ら約300人が出席。両国の年間の相互交流1500万人実現へ、共に努力する考えを強調した。
主催者を代表して中国文化旅游部の李金早副部長は、近年の中国観光を取り巻く状況を解説したのち、「日中関係は新しい時代に入ろうとしている」と、1500万人の交流の早期達成に意欲を示した。
日本側から林幹雄・自民党幹事長代理が「2015年、二階俊博幹事長の提案で3千人の訪中を実現したところ、習近平国家主席の歴史的な登壇があり、その後、両国の関係が一層深まった」と述懐。「観光はのこぎりのようで、押すだけでも引くだけでも駄目。関係がいい時も悪い時も、交流を続けていかねばならない」と二階幹事長の言葉を紹介した。
門博文・国土交通大臣政務官は「昨年の日中間の往来は過去最高の1107万人。中国から日本へ838万人、日本から中国へ269万人と、ここ4年間増加傾向だ。さらなる高みを目指すには、バランスの良い相互交流の実現が必要」と、訪日とともに、日本からのさらなる訪中を期待した。
日本と中国の観光団体、企業のトップらが集まり、意見交換する第1回「日中観光代表者フォーラム」は4、5日、山梨県北杜市で開かれ、両国の相互交流を発展させる「山梨宣言」を採択した。
両国から約150人ずつ、合計約300人が参加。日本から自民党の二階幹事長、赤羽一嘉国土交通相らがフォーラム開催の意義を強調。相互交流のさらなる促進へ意見を交わした。開催地から山梨県の長崎幸太郎知事らが出席し、交流促進に向けた地元の取り組みを述べた。
フォーラムは地方観光振興の観点から、それぞれの地方都市で毎年交互に開催。来年は中国の紹興市(浙江省)で行われる。